【バンクーバー来住哲司、栗林創造】五輪の舞台で競い合うのは選手だけではない。指導者も、教え子を世界の頂点へ導くことにプライドをかける。25日(日本時間26日)にフリーを行ったバンクーバー五輪のフィギュアスケート女子で、世界歴代最高得点で優勝した金妍児(キム・ヨナ)(19)=韓国▽2位に入った浅田真央(19)=中京大▽5位に終わった安藤美姫(22)=トヨタ自動車=の3選手は、それぞれ豊富な経験を持つ外国人コーチの指導を受けてきた。
浅田選手のタチアナ・タラソワ・コーチ(63)=ロシア=は、指導者として過去に五輪の男子、ペア、アイスダンスを制しているが女子だけは金メダルに縁がない。06年トリノ五輪前には荒川静香選手を指導したが、五輪の約2カ月半前に師弟関係を解消した。
ジュニア時代から高いジャンプ技術と明るいイメージの演技で定評があった浅田選手に対し、より高い「芸術性」の加味を追求してきたタラソワ・コーチ。その指導は厳しく、難しい要求もあったが、浅田選手は自分のものにして初の五輪に臨んだ。この日の演技でジャンプのバランスを崩すなどのミスもあり、金メダルには届かず。演技後に肩を落とす浅田選手を、タラソワ・コーチはやさしく肩をたたいてなぐさめた。
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